○交野市犯罪被害者等の支援に関する条例

令和7年4月1日

条例第6号

(目的)

第1条 この条例は、本市における犯罪被害者等の支援に関し、基本理念を定め、市、市民及び事業者の責務を明らかにするとともに、犯罪被害者等の支援に関する施策の基本となる事項を定め、当該施策を総合的かつ計画的に推進することにより、犯罪被害者等の権利利益の保護並びに被害の軽減及び回復を図るとともに、市民が安全で安心して暮らせる地域社会の実現に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 犯罪等 犯罪及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす行為をいう。

(2) 犯罪被害者等 犯罪等により害を被った者及びその家族又は遺族をいう。

(3) 民間支援団体 犯罪被害者等の支援を行う民間の団体をいう。

(4) 関係機関等 国、他の地方公共団体その他の行政機関及び民間支援団体その他の犯罪被害者等の支援に関係するものをいう。

(5) 二次被害 犯罪等による直接的な被害を受けた後に、周囲の者の理解の無い又は配慮に欠ける言動、インターネットを通じて行われる誹謗中傷、報道機関による過剰な取材等により、犯罪被害者等が受ける精神的な苦痛、身体の不調、経済的な損失その他の被害をいう。

(基本理念)

第3条 犯罪被害者等の支援は、被害の状況及び原因、犯罪被害者等が置かれている状況その他の事情に応じて、適切に行われなければならない。

2 犯罪被害者等の支援は、犯罪被害者等の名誉又は生活の平穏を害することのないよう行われなければならない。

3 犯罪被害者等の支援は、市、市民、事業者及び関係機関等による相互の連携及び協力により推進されなければならない。

(市の責務)

第4条 市は、この条例の目的を達成するため、前条の基本理念にのっとり、関係機関等との適切な役割分担により犯罪被害者等の支援に関する施策(以下「犯罪被害者等支援施策」という。)を総合的に推進しなければならない。

(市民及び事業者の責務)

第5条 市民及び事業者は、第3条の基本理念にのっとり、犯罪被害者等が置かれている状況及び犯罪被害者等の支援の必要性について理解を深め、犯罪被害者等の名誉又は生活の平穏を害することのないよう十分配慮するとともに、市及び関係機関等が実施する犯罪被害者等支援施策に協力するよう努めなければならない。

(相談及び情報の提供等)

第6条 市は、犯罪被害者等が日常生活及び社会生活を円滑に営むことができるようにするため、犯罪被害者等が直面している様々な問題について相談に応じるとともに、必要な情報の提供及び助言を行うものとする。

2 市は、前項の規定による情報の提供及び助言を総合的に行うための窓口を設置するものとする。

(見舞金の支給)

第7条 市は、犯罪被害者等が犯罪等により受けた被害による経済的負担の軽減を図るため、犯罪被害者等に対し見舞金の支給を行うものとする。

(広報及び啓発)

第8条 市は、犯罪被害者等が置かれている状況、二次被害の可能性その他犯罪被害者等に対する支援の必要性について市民及び事業者の理解を深めるため、広報、啓発その他必要な施策を講ずるものとする。

(関係機関等との連携協力)

第9条 市は、犯罪被害者等の支援を効果的に行うため、関係機関等に対し、市が実施する犯罪被害者等支援施策に係る情報の提供その他の必要な連携及び協力を行うものとする。

(支援の制限)

第10条 市は、犯罪被害者等の被害が自らの行為に起因したものである場合、犯罪被害者等が犯罪等を誘発した場合その他の犯罪被害者等の支援を行うことが社会通念上適切でないと認める場合は、支援を行わないことができる。

(委任)

第11条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

この条例は、令和7年4月1日から施行する。

交野市犯罪被害者等の支援に関する条例

令和7年4月1日 条例第6号

(令和7年4月1日施行)